阪神淡路大震災の宏観異常情報


1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災の宏観異常情報は、「“前兆証言1519!” 編者:弘原海清 東京出版」としてまとめられました。以下、抜粋しました。

ePisco 大気イオン地震予測研究会より引用抜粋。以下の詳細を知りたい場合はこちら


1.自然現象に見る宏観異常

(1)空と大気の異常


地震雲(前兆雲)、月、空の状態、発光・稲光、朝焼け・夕焼け、虹の順に多かった。

◇異常の具体例

○野島・須磨断層に沿って快晴の空に一直線でクッキリ境界の出来た地震雲が出ていた。
○直前の空が黄砂を撒いたように不気味だった。
○1月15日午前6時15分頃、形がステーキのようで周りが赤みをおびた雲を見た。
○数日前に2日続けて六甲山の夕焼け空に竜巻のような雲が出ていた。
○1月5日正午、阪大病院から飛行機雲でもない灰色の長い一直線の一本の雲を見た。
○地震の数日前の夕方、黄金色に染まった西の空に濃い灰色の一条の竜巻雲が屹立していた。

(2)大地の変化

地鳴り、地震・群発地震、前震、井戸水、海、湧き水の順に多かった。

◇異常の具体例

○前日の夕方泉佐野市側の大阪湾が沖の方から濁ってきた。
○前日夜7時〜8時汚物と漬け物が腐ったようなガスの臭いがした。
○前夜から井戸水が全く出なくなり隣家も同じだった。
○昨年末から井戸水がすっかり少なくなった。
○4日前庭に小さな地割れが生じ地震後その延長上の壁がひび割れた。
○昨年11月に西宮市の風呂屋では、有馬温泉と同じ泉質の赤水が出なくなった。
○2年ほど前から地ずれとブロック塀の亀裂が目立ち始めた。
○10日ほど前から洗い場の井戸が漏れ一滴の水も出なくなった。
○昨年12月中旬頃、よく井戸水の水温が上がり水量がいつもより多くなった。
○昨年末、明石海峡大橋下の海が海底の泥が湧きあがったきたように濁っていた。

(3)電磁波異常

テレビ・ラジオ等の電波障害、テレビの画像障害、リモコンの故障の順に多かった。

◇異常の具体例

○昨年12月17日と25日の2回三宮付近のフラワーロードを走行中ナビゲーションシステムの矢印が逆方向を向いた。
○第二チャンネルだけが、どうもおかしい。
○地震の前になるとインターホンが「ジージジジー」と鳴る。
○京都へ向かう車のラジオに雑音が増え、短波放送ばかり入るようになった。
○何日か前に掛時計の針がひとりでにぐるぐる回った。
○直前テレビに波形震動が走り地鳴りの音を聞いた。
○2〜3週間前からテレビのリモコンの調子がとても悪かった。
○直前2日間冷蔵庫の音が湯が煮えたぎるような大きな音に変わっており、地震後に正常に戻っていた。


2.動物に見る宏観異常

(4)人間


◇異常の具体例

○当夜は、眠りが浅くひっきりなしに目が覚めていた。
○背中に痛みを感じ連夜悪い夢を見た。
○1時間前1歳5ヶ月の幼児がいつもと違い大声で泣き続けた。
○前夜“めまい”のような不安定状態におそわれた。
○地震前、2日間原因のわからない突然の鼻血が続いた。
○激しい心臓の動悸が続き眠れなかった。
○1週間前から8ヶ月の赤ちゃんの夜泣きがひどくなり、地震後はしなくなった。
○直前、寝ていて異常な暑さを感じ、寝汗をびっしょりかいた。
○前日JR三宮駅付近で友人と二人とても暑く感じ名状しがたい車酔い状態に陥った。
○1週間前からひどい頭痛が続き地震後2日目に無くなった。

(5)獣類

イヌ、ネズミ、ネコの3種類が際だっていた。

◇異常の具体例

○一ヶ月前からネズミが姿を消していた。
○野良ネコが夜通し泣き続け、ハムスターはコマを回す回数が多かった。
○いつもおとなしい飼いネコ(ロシアンブルー)が1時間前から暴れ奇声を出していた。
○30分前、我が家のイヌが玄関に向かって激しく吠えた。
○前日、飼い犬を散歩に連れていこうとするとガタガタ震えていた。
○1週間程前、数匹のネコが激しく鳴いていた。
○約40時間前須磨海浜水族館イルカショーのイルカが神経質に、また乱暴に振る舞っていた。

(6)鳥類

多い順に、カラス、スズメ、カモメ、ハト、インコ、ヒヨコ、キジであった。

◇異常の具体例

○前日、柿の木に、スズメ、メジロ、ヒヨドリなどが無数に群がっていた。
○4日前の真夜中数羽のカラスが隣家との狭間で激しく鳴き騒いでいた。
○産卵日1月12日付けのパック入り卵10ヶ全部が「双子の黄身」だった。
○2〜3日前から自宅の電線に群がっていた数十羽の鳥が、地震後姿を消した。
○大晦日の夕刻カラスの大群が東北の方向に飛んでいった。
○前日の午後3時頃加古川の田園で数百羽のハトが群がっていた。
○5日前からいつも来ていたスズメが姿を消し、ハトなど大型の鳥がベランダに飛来。
○1月15〜16日の両日1000羽にもおよぶ膨大な数のカラスが西の空を埋めた。
○前日、大阪市のあやめ公園に何千羽のユリカモメがいた。
○数日前数千羽のハクセキレイが新十三大橋から消え、明石市には突如カラスの大群が現れた。
○当日深夜カラスの群が異常な声で鳴き騒いだ。
○地震前、2日間の早朝数万羽とも思えるほどのスズメの大群を見た。
○直前、高安山(八尾市)の方でキジがカン高く鳴くのを聞いた。

(7)魚類

多い順にナマズ、イカ、金魚、ボラ、グッピー・プレコ、ドジョウ、コイ、カレイであった。

◇異常の具体例
○4日早朝、6年前から飼っているナマズが水槽を割った。
○3日前(1月14日)岩屋旧一文字の海が、ボラの大群で埋まった。
○前日、武庫川河口では魚一匹釣れず、また、餌をかじった形跡さえなかった。
○・昨年12月頃より淡路島・瀬戸内海方面からアオリイカの入荷・水揚げが過去最大だった。
○前日の武庫川一文字防波堤での釣果は、絶好の条件でありながらゼロだった。
○地震前、水槽内のシマドジョウが狂ったように上下運動を繰り返していた。
○1月3〜4日の夜中、ペットのカレイが水槽のフタを飛ばして外に出るほど暴れた。
○昨年11月19日、夙川にイワシの大群が上ってきた。
○昨年秋からアオリイカの空前の豊漁で地元漁師は、大地震が、来ると思っていた。
○“前触れ”と言われている「竜宮の使い(深海魚)」が三重県で網に掛かった。

(8)爬虫類など

多かった順に、カメ、ミミズ、ヘビ、カエル、ナメクジであった。

◇異常の具体例

○昨年からカメが冬眠に入ろうとせずガサガサと落ち着かなかった。
○1月6日頃から冬眠中のカメが動き出し夏場のように泳ぎ回ったが餌は食べない。
○2〜3日前自宅近くの社から白いヘビが出てきてうろうろしていた。
○2日前、冬眠中のウシガエルがごそごそと動き出した。
○前日、ゼニガメが冬眠せずに活発に動き壁際に立っていた。
○3日前からイグアナが水槽を引っ掻いたり飛び跳ねたりして暴れ必死の様子で穴掘りをしていた。
○2日ほど前大量のミミズが地上でひからびていた。

(9)昆虫
多い順に示すと、ゴキブリ、アリ、チョウチョハチ・クモ・ムカデ、クワガタ。

◇異常の具体例

○2日前何十匹ものムカデが木の根から出て山に向かって行った。
○昨夏から出始めたゴキブリが2〜3日前からいなくなった。
○5時間ほど前複数の虫が固まって畳を強くこする音がした。
○1週間前カナブンの幼虫が2匹土中から出てきて足をバタバタさせたいた。
○1週間前からブヨを大きくした感じの1pほどの虫が数十匹天井に集まっていた。
○1月に入ってからわが家のクモが1匹もいなくなった。
○昨年1月真夏の昆虫であるクワガタの成虫が学校の庭にいた。
○・3〜4日前カイコが1列に並び余震の4日前にも同じ行動をとった。


3、植物に見る宏観異常
(10)植物


◇異常の具体例

○昨年8月「竹の花」の花だけが地面から顔を出し咲き始めた。
○正月に山ボウシの花が狂い咲き、昨年は山モモの木が実を付けなかった。
○地震前、例年より早く椿が300個以上もの花を付け、まるで紅葉のようだった。
○1月14日、ケヤキの生体電位が「異常」を示した。
○去年7月後半から咲き出したアサガオが地震の日まで半年間も咲き続けた。
○水はたぷり撒いたのに庭の植木がどんどん枯れていった。